あたしたちの恋模様
「悠貴が前に好きだったの、彩香ちゃんだと思うんだ」


「そうなのか……」


「うん、たぶん幼なじみ。ずっと好きだった子」



自分で言ってみて胸がちくんと痛む。


あたしにとって悠貴とは、どんな存在なんだろうか。



「あーあ、織田がいなければ普通に話せてたのにね」


「うん……でも、ヒロがいないと今日会ってないと思う」



この先、もしも悠貴と付き合ったりするとして。
ヒロのことはどうしたらいいのだろう。
まだ自分の気持ちもハッキリしてないのにそんなことを考える。



「なんかめんどくさい関係だな」


「元彼の友達とかね……」



まさかヒロに、電話で毎日話してたのが悠貴だなんて言えるはずがない。



「あの3人めっちゃ仲良さそうだよね」


「うん。ヒロがイツメンってよく言ってた」


「うーん……なかなか邪魔くさいな織田」



腕を組んで考える。




「邪魔くさいって……」



ヒロのことを未だ毛嫌いするかすみには苦笑しかない。

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