あたしたちの恋模様
「今はまだ言えない。ごめん」


「は?何急に改まってんだよ」



今度は俺の背中をぽんっと叩く。



「痛えよ」


「似合わない真剣な顔してるからよ」


「まぁまぁ、2人とも。悠貴にも言いたくないことあるだろうし、見守っとこうぜ」



郁人が俺らの間に入る。



「悠貴って好きな子なかなかできないじゃん。だから気になって」


「……の前に俺好きな子の話なんかしたことあったか?」


「いやお前はずっと彩香のこと好きだったじゃん」



ヒロの言葉に飲んでた紅茶を吹き出しそうになる。



「……おまっ、郁人の前でそれは」


「別に前に悠貴に聞いて知ってるから俺は大丈夫だけど」



いくら大丈夫だとはいっても、俺が気になる。

知っていても俺なら嫌だから。
いくら別れてるとはいえ、心結の口からヒロのことをもう聞きたくない。



「はぁー帰る」



分かれ道で二人に手を振って家への道を歩く。

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