あたしたちの恋模様
「まぁ、チョコあげるっても2人とも別に好きとかじゃないから」



ヒロと別れてもうすぐ二ヶ月。
あんなにヒロのことばかり考えていたのに、考える時間が少なくなって、気持ちも変わっていた。



「悠貴くんへの気持ちのほうが今は大きいんじゃない?」


「……っ、そうだね」



鋭いかすみの質問にドキッと胸がなる。



「時間の問題なんじゃないのー?」


「……まぁね」



会ったらどうなるのかわからない。
きちんと対面して話したら、また違うんだと思う。
それは当然、悠貴からみたあたしも。
だから、まだ〝好き〟なんて言葉を紡げない。



「今年はどんなチョコ作ろう」


「心結のチョコ美味しいもんねー」


「ははっ。毎年彼氏がいないや」



毎年チョコは手作りしてきた。
でも、彼氏なんて存在ヒロができるまでいなかったから。



「あいつは元気かな?」


「さぁ、どうだろうね……」



中学のときに好きだった人を思い浮かべる。
懐かしさにちょっと胸がぎゅっとなった。


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