あたしたちの恋模様
「あたしが勝手に悠貴のこと好きなだけだから。気にしないで」



──悠貴の気持ちは知らない。
これでいいんだ。



「そっか。俺は心結がずっと好きだから、それどけは覚えといて」


「……ありがとう」



──大好きだった、この人のこと。
今でも、ヒロは大切です。



「でも、なんで相手が悠貴だって分かったの？」


「なんとなく、勘かな？つーかたぶん、悠貴も心結のこと好きだよ」


「……え？」



悠貴があたしのことを好きだってことはひた隠しにしていたつもりだったのに。



「悠貴とは付き合い長いからさ、手に取るようにわかんだよ、あいつの気持ちなんて」



そう話すヒロの顔はとても苦しそうで。



「……ごめん、なんか友達なのに」



咄嗟に謝っていた。



「しゃーねーよ。好きになっちまったもんは。俺にだってどうすることもできねぇよ。俺だって心結のこと好きなもんは好き。それと同じことだろ」



ぽんっとあたしの頭を叩く。

安心させてくれてるようだった。


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