私はダメなの・・・
新しい出会い

入学式

~茉由~
4月8日の今日は、入学式!!
今日から華の都会の大学生だ~~!!

電車乗り換えて~っと!
え・・・うそ・・・交通ICカードが・・・な・・・い!?
 
何でないの!!
私どこに置いたの!?
ちゃんと確認したのに・・・

駅着いたら駅員さんに聞こう。そうしよう。

「すみません・・・交通ICカード落としました・・・」

はぁ~い、見つかりませんでした。
360円現金払い・・・
朝からついてないなぁ~私。

ん!?まって!!
入学式10時からじゃん!!
今何時!!

9時30分・・・!!!!

やばい!!ダッシュ!!
ほんとについてない・・・

道分かんないよ・・・
どうしよう・・・

あ・・・
桜だ・・・
今年も一緒に桜見る約束したのにね・・・

私の手のひらに1枚の桜の花びらが降ってきた。

春なんだね・・・
あなたもこの桜見てる??
私の事空から見守っててね?
私があなたの代わりにあなたの夢叶えるから・・・
だから、私の事ちゃんと見てて、あなたの夢叶えるところ
り・・・っ・・・


そこから、私の生き方考え方、いや、私の全てが変わったんだ。

会いたいよ・・・


って私何泣いてるんだよ!!

9時50分!!

やばい!ダッシュほんとに間に合わなくなってしまう!!

道に迷った・・・(泣)
どうしよ・・・誰か・・・

突然、後ろから男の人の声がした。
「何、あんた道に迷ってんの?」
そう言った後に、私のスマホを覗いて、
「〇〇〇大学探してんの?」
と続けて質問してきた。
「は・・・ぃ・・・」
と、私は、小声で答えてしまった・・・

「あんた、そんな声じゃ分からない。今までは、そんな声でも相手に聞こえたかもしれない。でも、ここは都会だ。田舎みたいに通りすぎる人全員親切なわけじゃない。だから、助けて欲しいならちゃんと相手に聞こえる声で言葉で伝えな。」

私は、なんで知らない人に怒られてるんだろう・・・
でも、この人が言ってることは正しいから言い返せない・・・
うぅ・・・(泣)
私は、下を向いて半泣き状態・・・
その男は、呆れたのかため息をついて道を教えてくれた。
私が、顔を上げた時には、その人の姿はなかった・・・


「お礼くらい言いたかった・・・」

って、やばい本当に間に合わなくなる!!
ダッシュ!!


この時、私はまだ知らなかった・・・
その男が、私の全てを変えてくれる存在になるなんて・・・












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