この想いを君に
やけになって、残り半分だったメロンパンを一気に平らげた。
こんな気持ち、気づきたくなかった。
「ふみくんへの気持ち、当てはまったでしょ?」
「...うん。でも家族みたいなもんだし、当たり前なのかもって。」
「それってさ、幸が勝手にセーブかけてるだけじゃない?
今の関係が変化することが怖い、とか、そういう理由で。」
図星かもしれない、と思った。
ふみくんは私にとって誰よりも大切な人で。
誰かにとられるなんて、想像しただけでも嫌だ。
でも、彼氏彼女なんて関係になるのもなんだか怖くて。
そこまで考えて、泣きそうになった。
「ふみくんにさ、男女の友情ってあると思う?って、聞いてみなよ。」
「...え?」
「きっと、大丈夫だから。」