この想いを君に
そして、私が泣き止むまで頭を撫でてくれていた。
私が泣き止んで落ち着くと、ふみくんは私手をとってゆっくりとまた歩き出した。
「...ねーふみくん。」
「ん?」
握られている手を、少しぎゅっとして。
「ふみくんは、私のこと好き?」
隣を歩く彼の足が一瞬動きを止めた。
私は、ふみくんのこと好きって言ったけど、ふみくんは?
どう思ってる?
ちらりと隣の彼を見る。
「...俺はお前が大切で、お前は俺が大切。
それ以上に何か必要?」
さっき私が握ったよりも、ずっと強く、手を握られた。
ふみくん...。
ただ好きって言われるよりも、ずっと嬉しいや。
もう、想いに蓋をして置かなくてもいいんだ。