私の声は君だけのもの
少しして夏音ちゃんがスタジオに入ってきた
「……失礼します、雅人さん、お早うございます!」
夏音ちゃんの登場で一気にスタジオ内の重たかった空気がもとに戻る
こちらを目を見開いて見ているシキに夏音ちゃんが近づくと、スタジオ内の雰囲気が一気に甘くなる
シキは夏音ちゃんを自分の膝の上に座らせて、耳元で何かを囁きながら夏音ちゃんの頭を撫でる
夏音ちゃんは段々顔が赤くなっていく
相手役の女のことは目に入ってないようだ
シキの機嫌がよくなり、夏音ちゃんがシキに''頑張れ''って言ってから撮影スタート
……さっきまでは何だったのか
後少しで終わりだったのもあるかもしれないけど、それでもさっきとは比べ物にならないくらいハイペースだった
夏音ちゃん効果はすごいな
夏音ちゃんがいればシキの扱いがとても楽になると思った