私の声は君だけのもの
side歩都
俺は昔から音楽が好きだった
聞くのも好きだったけど演奏するのはもっと好きだった
俺は小学校の頃から幼馴染みたちとバンドを組んでいた
人気になっていくにつれ、いつしかテレビにまで出るようになっていた
俺がギターを始めたきっかけは親父だ
親父が趣味でギターをやっていてそれを真似しているうちに段々楽しくなっていった
俺達の曲を作っているのは俺だった
中学生3年の冬に俺の親父がスリップした車に跳ねられて亡くなった
その時から俺は、曲を書くことができなくなった