私の声は君だけのもの
入学式が終わったあと、俺は唄のことが気になるのを理由に夏音を一緒に帰らないかと誘うことにした
この日は午前で帰れたから二人で店を回ることにした
これってデートじゃね?
とか初めてのわけでもないのに柄にもなく俺はテンションがあがっていた
あいつがアクセサリーショップの前で止まった
時間もまだあるから一緒に店にはいった
そこであいつは自分が穴をあけているわけではないのにピアスを買っていた
それについて聞くと男へのプレゼントだとか
なぜか俺はこれ以上この話を聞きたくなかった
それでも冷静を装って良かったなとか言ったりしていた
そしてお前がその唄を一人の男のために唄っていると知ったとき
お前がその男のことを嬉しそうに話すのを聞いているとき
俺は果して冷静でいつも通りでいられただろうか
俺は今日だけでこんなにもお前に惚れてしまったらしい