私の声は君だけのもの

夏音の誕生日まであと2日に迫った日、家に帰ってから久しぶりに夏音から電話がきた


『もしもし、優希?』


「…うん」

最近声もあんまり聞けていなかったから声を聞くだけで心が満たされる

名前を呼ばれるだけで心が震えた


『ニュース…見たよ?』

「えっ?あれは違う!」

さっきまでとは一転して急に冷たい汗が背中をつたう


『無理しなくても良いんだよ?

別に誕生日も大丈夫だよ』


「無理って…なに?

大丈夫って…どういう…こと?」

無理なんてしたことないよ!
大丈夫ってどういうことだよ?!


『好きな人が要るならその人と一緒に居ても良いんだよ?

私の誕生日はメンバーが祝ってくれるって!』

「そう…なんだ……」

俺が好きなのは…愛しているのは……出会ったときから夏音だけだよ

好きな人と一緒に居て良いなら夏音が一緒にいてよ!

何でそんなに嬉しそうなんだよ!


「わかった……ありが…とう

夏音も…楽しん……でね」

最後に俺は強がって見せたけど声が震えてしまったのは許してほしい


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