私の声は君だけのもの
コンコン
「俺だけど」
「歩…都…?」
「夏音?お前泣いてるのか?」
「今は…一人に……して」
バンッ!
「そんなことできるわけ無いだろ」
歩都は私を優しく抱き締めてくれた
「…歩都!」
その途端に涙が止まらなくなってしまった
「話したくなければいいけど、話せるだけ話した方が楽になれるぞ」
そう言った歩都に私は今までのことを全て吐露した
そのあと歩都は優しくもう一回抱き締めてくれた
「誕生日おめでとう
今日はお前の誕生日を祝わなきゃだな」
その言葉が嬉しくて私はもう一回泣いてしまい、そのまま泣きつかれて眠ってしまった
歩都がどんな想いを抱えていたか全く気がつかなかった