【短】1%の可能性に想いを込めて

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「…姉貴、新しい彼氏と上手くいったんだってさ」

「え…っ？」



夏輝くんの言葉に、思わず驚きの声が漏れてしまった。





「何度目だろうなー。俺の失恋。ま、実ることは一生ないんだけど」

「…っ」




あくまでも楽しそうな顔で話す夏輝くん。




…本当は辛いくせに。


ずっとずっと、そうやって耐えてきたの…？




「…好きだよ、夏輝くん」

「ん、ありがとな、菅田」




ねぇ、私を見てよ。


そんな顔させたりしないから。




「夏輝くん」

「…菅田の気持ちは嬉しいけど、でもやっぱり俺はあの人が好きだから。さっさと俺のことなんか見切りつけて、菅田は他の男と幸せになれよ」

「……ッ、」



…分かってる。




これは夏輝くんの優しさだってことくらい。