【短】1%の可能性に想いを込めて
けど。
「い、いやだ…っ」
伝わらないの。
私は、こんなにもあなたが好きなのに。
「私は…っ、夏輝くんがいいの。夏輝くんが好きっ」
「……菅田」
困ったように、彼が私の名前を呼ぶ。
あぁ、困らせている。
それが分かっているのに、私は想いを伝えたくて仕方がなかった。
「夏輝くん、好きだよ…?夏輝くんがお姉さんを本当に好きなのも分かってる。だから、その…、2番目でもいいから…!」
「…!」
一瞬、夏輝くんがピクリと反応を示した気がした。
「菅田」
静かに、夏輝くんが私を呼ぶ。