せんせーとわたし




「気持ちは嬉しいんだけどな、ごめんな」




その左手の薬指には別の人と生涯を誓い合った証があって、




「そんな突然まじ返ししないでください。ジョーダンですよ」



「……ごめんな」





誰にでも優しい先生が好きだ。



優しい先生が好きなんだ。



でも、わたしの気持ちにもちゃんと真摯に向き合ってくれる先生は嫌いだ。



だってそんな風に向き合われると、諦めなきゃいけなくなっちゃうから。



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