愛されたかった、好きだった。




「そっか、また掛け直しとくよ。
教えてくれてありがとう、仁太」


そう言って歩き出した2人をとりあえず追いかけようとするが、後ろから綾乃くんが付いてきていないのでちらりを様子を伺う。


前髪が目にかかっていて表情が読み取りにくかったが、何かを恨むような後ろめたさを覆い隠しているように見える。


綾乃くんと同じく足を止めてじっと見てしまっていたのか、私の視線に気づきびくりと肩が揺れる。



「_______、絶対僕は認めない」
その言葉に呆然としてしまった私など気にせず彼は木下くんなどを追いかけていった。


「紘ちゃん?」


「あ、う…ん」







「秋斗は気に入ってるみたいだけど、他のみんなは君のこと嫌いだよ、絶対僕は認めない」



悪魔が私に初めて、天使のような笑顔を見せた。









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