愛されたかった、好きだった。
「綾もさー、たまには女の子と遊ぶってのもいいンじゃね?」
「リンリン以外必要ないから。
それ以上馬鹿げたこと言うなら消すよ?」
「おー、ご立腹か?
まぁもっと広い世界ならいつでも見せてやるよ」
「相変わらず、麗央を相手するのは面倒だね」
「無駄口叩くな、さっさとあいつらのとこ行くぞ」
僕と麗央の首根っこを捕まえた忍くんはさっさと歩き出してしまう。
無表情のその顔からは何も読み取ることができなくて、正直あまり底知れなず正体もよくわからない。
ただ、リンリンが仲良くするっていうかしてるだけだし。
「僕はリンリンが帰ってくるまであの女と関わる気ないから」
「俺も同意見だわー、忍もだろ?」
「どうでもいい」
「じゃあもう先帰っとこうよ〜、女と同じ空間に居たくないし〜」
「正直言って、鈴以外の女どうでもいいしな。
良いよな忍?」
「どうでもいい」