愛されたかった、好きだった。
あの男の人が来た後、私はとりあえず体操服に着替えて服などを乾かしていたら保健室の先生が帰って来て、そのあと進級発表された私は2-Aへと進級できた。
クラスに居ても、1時間は補習なので私は中庭へと足を踏み入れる。
桜やチューリップが咲いていて、遠くから鳥の鳴き声も聞こえて、なんとなくさっきの男の人を連想してしまう。
桜みたいな人だった。
つかみどころがなくて、捕まえたとしてもそれは一部でしかない。
何故か寂しそうに見える人。
「だから、どこにいんだよ今」
「え? は、ブラジル?」
「何してんだよ、今すぐ帰ってこい」
うん、さっきから煩いなとは思ってたけど明らかに煩すぎるな。
私が中庭に来てから、すぐに誰がか入って来ているということは分かっていた。
そのあと私は奥の方に行ったが、どうやら後から来た人も私と同様奥へと来てしまったようで、帰ろうとしてもその人がベンチに座ってしまっていてその前を通らなくてはならない。