手に入らないもの

再会



「やっぱり無理です。あんな人だとは思わなかったです。さよなら。」


・・・・・・・・・・・


皆川隼人にもう未練、興味すらなかった。


私は・・・・・・・


お父さん・・・・・・


いや、









弘海のことで頭がいっぱいになっていた。



それでもこれが恋だと気付かない私は今思えばバカだったと思う。




でも


今まで

本気の恋愛なんてしたことなかった。


恋愛小説を読んでも

純粋な恋愛をあざ笑いしてたんだから。


ばかばかしい。


そうやって


私は幾度人を傷つけてきたのだろう。



こんなに人にひどいことをしたのだと反省したのは初めてだった。


今まで付き合った人は数知れず。


そんな私は最低だったと思う。


でもそのおかげで大切な人


見つけられそうだよ。


お父さん・・・・・・・・・・・?



お父さんは私を見守ってくれてるかな?



「やっとお前にぴったりな人が見つかってよかったな」


って



言ってくれるかな?


いつか・・・・


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