手に入らないもの
「アイツの大事な美亜ちゃん、もう近付かなくなるわよ。きっと。・・うん。・・・・・ありがとね。レイプ、お疲れ様。ごめんね?・・・・大好き。うん。じゃあね・・・・」
バンッ
俺は気付けば乙葉の部屋の扉を開けた。
「お前・・・・俺の美亜に何しやがったんだよ!!!!!!!」
「は?知らないわよ。ただ・・・好きにしていいわよって言ったらあいつらがあの女にレイプしたってそれだけ。」
・・・・・・・・俺は絶望した。
俺は美亜を守れていなかった。
少しも支えになれなかった。
虚しくて
悔しくて
自分に腹が立った。
そりゃあ乙葉にも腹が立った。
でも以上に
美亜を守るって誓ったのに
守れなかった俺が
惨めで仕方がなかった。
美亜。本当にごめん。
守ってあげられなくて。
やっぱり俺は・・・・・美亜のそばにいないほうがいいか?
その方が美亜は幸せか・・・・・?
・・・・・・・・それならもう
縁を切ったほうがいいのか?
俺は携帯の電話帳を開く。
『秋野美亜 俺の愛しの人』
はっきりとそう書かれた文字。
削除ボタンを・・・・
押した・・・・・・・・
バイバイ、美亜。
ごめんな、美亜。