生き続ける意味 **番外編**








賑やかな廊下を通り過ぎて、プレイルームを通り過ぎて。





「ここだよ。」




あたしはドアの前で立ち止まった。



名前プレートに、平坂ヒカリと書かれていた。



…やばい、緊張してきたよ。



ドクンドクンと鳴る心臓を抑える。




「あ、あの…本当に、いきなりあたしが会っていいんですか?」



佑真先生はコクリとうなずいた。




「うん、会ってほしいな。

突然お願いしたから、困らせてるのはわかってるんだけど…いい?」




あたしは首を振った。




「いやいや!あたしは大丈夫なんですけど…」





ヒカリちゃんが、ね。


だって…あたしわかるもん。


ヒカリちゃん、そうとう心閉ざしてるなぁって。




初めてあった時の、あの表情見たら、なんとなくわかる。




そのとき、後から誰かに服を引っ張られた。











< 113 / 212 >

この作品をシェア

pagetop