生き続ける意味 **番外編**
「あのっ……」
「なんで会ったばかりの私を気にするの?」
同時にかさなった声。
再び、空気が張り詰める。
キョトンとするヒナ。
なんでって………
ヒカリちゃんは、どこか冷たい瞳をそらすと、長い髪をかきあげた。
「どうせ、あの先生に何か言われたから来たんでしょ?
いいよ、帰っても。高校生でしょ。他人に関わる時間がないくらい忙しいでしょ。」
そう言った。
この子、どうしてこんなに冷たい表情をしてるんだろ…。
あたし、ヒカリちゃんの笑った顔見たことない。
ううん、ちがう。
冷たい表情だけしか見たことないんだ…
それは、初めてあった時は、倒れてた時だから無理もないけど…。
どうしてだろう?
「ううん…あたしが気になったからだよ。
たしかに、佑真先生には言われたんだけどね?心配だから、ちょっと会ってみてほしいって。
けど、心配だったのは、あたしも同じだから…」