生き続ける意味 **番外編**








帰り道、とぼとぼと考え事をしながら歩く。




もうすっかり雪は溶け、早いところは木の芽が出てる。







「ふぅ……」





あたしは部活の体験だから、早めに終了。


先輩から年間の練習内容とか、合宿やらのイベントがあることとか、色々と聞いて、終わった。





けど、気になるのは昼間の翔のこと。



あたしは、冷えた唇に人差し指を当てた。



…なんだったんだろう。あれは。




そんな考え事をしながら、ぼーっと歩いた。




けど、全然嫌な気分じゃなくて、

なんというか…不思議な気分?





スーパーの角を曲がろうとした時。



救急車の音が近づいてきた。


お馴染みのアナウンスと共に。


すると、一般の車が避けていく。





…あ、思い出した。ヒカリちゃんのこと。




ヒカリちゃんか……どうしよう。



あたしに何ができるって言うのよ。





< 139 / 212 >

この作品をシェア

pagetop