生き続ける意味 **番外編**
「嫌な夢…?大丈夫か?
桜、やっぱり疲れてるんだよ。」
あたしは首を振った。
「大丈夫。疲れてなんかないよ。」
…もう二度と、あの生活に戻りたくない。
「無理するなよ。
…あ、夜ご飯食べてないだろ?今作るから。」
「ごめん、亮樹兄ちゃん。疲れてるのに。
ずっと寝てて、気づかなかった。」
キッチンに入ったのは、手際よく野菜を切っている。
「いいの、気にすんな。
それより、そんなに寝てたの?今日は、午前授業だったよね?」
あっ…そうだ。亮樹兄ちゃんに言わないと。
「うん。
…ねぇ、亮樹兄ちゃん。部活…入りたいんだけどさ。」
「部活?今?」
コクっとうなずいた。
…ダメって言うかな。
「んー、そのうち入ることは、全然いいよ。
けどね、今は…まだきついんじゃない?体力的にも。
今はまだ、学校生活になれる段階だよ。」
……やっぱり。
「そのうちって、いつ?」
「桜が学校生活に慣れて、体力的にも大丈夫って判断できる時かな。」
…そんなの。
いつになるかわかんないじゃん。
両手のこぶしを握りしめた。