生き続ける意味 **番外編**






「…じゃあ、3月から。」





「…それは早すぎ。あと2週間じゃん。」





「じゃあ、2年生から。」




「…それもまだ早いでしょう?」






「……」




ただ、包丁の音だけが部屋に響く。



なんでよ。なんでダメなの?



そりゃ、まだ学校は体調によって、行ったり休んだりだけど…



けど、最近は結構行けるようになったし。



はやく、元の生活に戻りたいのに。



「…桜、急がないの。まだゆっくり様子みて…」



「大丈夫だから!

やらせてよ……大丈夫だもん。」




思わず、強めに言ってしまった。



…だって、このままじゃ、怖いんだもん。


病気のこと、思い出して。怖くなって。


体調崩す度に、また病気だったらどうしようって思って。




元の生活に戻ったら、そんなことも忘れちゃう気がするから…


安心する気がするから…





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