生き続ける意味 **番外編**
「桜!先に帰らないでよ…外、雪すごいし。」
え…うそ。
亮樹兄ちゃんが指差した方をみると、窓の外は大雪で真っ白だった。
「…大丈夫だし。」
亮樹兄ちゃんは怪訝そうな顔をすると、腕組みをした。
「帰れないでしょ?」
「…帰れるよ。」
「どうやって?」
「…バス。」
亮樹兄ちゃんはため息をついた。
「バスはこんな雪の中いつ来るかもわからないでしょう?」
あたしたちのやり取りを見ていて、茜さんは笑った。
「ふふっ、またケンカでもしたんですか?」
「いや、ケンカっていうか、ねぇ?」
ねぇ?じゃないよ!!
亮樹兄ちゃんがひどいいこと言うから悪いんでしょ!