生き続ける意味 **番外編**
あったかいお部屋に、あったかいご飯。
友達の声に、見慣れた家。
…こんな日常が、いつまでも続けばな…
眠気の波がくる中、しみじみそう思った。
「あ、桜?寝るなら言っとくけど、俺らこれ食べたら帰るよ?」
「そっか…
ありがとうね、ふたりとも。本当に。」
実優が微笑むと、思い出したようにテーブルに指をさした。
そこには、もうひとつ、お皿にのってるシチューが…
「これ、亮樹先生の分!よかったらって言っといて!」
あ、ありがとう!実優!
…けど、亮樹兄ちゃん今日は当直なんだよねね。
すると、苦笑いしながら顔を見合わせるふたり。
「それなんだけどね、桜。
俺、桜が寝てる間に、亮樹兄ちゃんに連絡したんだよ。
そしたら、遅くなるけど帰るって。たぶん、12時前くらいになるっていってたけど…」