生き続ける意味 **番外編**






やばい…どうしよう…




急いでトイレに駆け込んで、座り込んだ。




こんなに気持ち悪いの…久しぶりだ…



よみがえるのは、病院にいた時のこと。



あの不安感と恐怖感。



すこし忘れかけていたものが、一気によみがえった。





「んっ…こほっ……」




もうなにも考えられなくて、しばらくトイレに閉じこもった。



誰もいない。体の力もなくなってくるばかり。




吐く力もなくなってきて、荒い息をするだけだった。




頭がぼーっとする…


頭痛もしてくる。




「ゴホッ…げほっ…」





吐き切った時には、もう身体中の力がなくなってて、壁に寄りかからないと座れなかった。




あたし…どうなっちゃうの?




ガチャッ



突然、目の前のトイレの扉が開いた。




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