生き続ける意味 **番外編**
とりあえず、外に出たい。
家に帰りたい……ううん、家に帰っても、亮樹兄ちゃんが…。
亮樹兄ちゃん、あたしのこと嫌いになったかな?
呆れちゃったかな?もう面倒くさくなったかな?
だったら、あたしはもう帰る家がないじゃん。
やっぱ、あたし、施設にいた方が……
涙がぽろぽろ溢れてくる。本当は、離れたくない。
けど、迷惑なら……
そう思い、立ち上がった時、誰かの気配が感じた。
肩をトンと叩かれる。
だ、誰?こんな時間に、こんな所に…
恐る恐る振り返ると、そこには、亮樹兄ちゃんが立っていた。
ズキリと心臓が痛む。
「亮樹兄ちゃんっ…?」