生き続ける意味 **番外編**
心臓がバグバクしてくる。
嘘だ。また、再発、なの...?
この間、治ったばっかりなのに。
もう、やだよ?あんなの...
さっきまで、授業がめんどくさいなんて思っていた頃が、急に遠く感じた。
病院...行きたくない。
行ったら、そのまま入院?
あたしは、震える手で、カバンに教科書やらを入れると、席をたった。
ノートの整理をしていた実優が、あたしの方を向いた。
「あれ、桜帰るの?一緒に帰ろーよ!」
いつも通り、元気な実優。
あたしは首を振った。
「ごめん、今日病院寄らなきゃいけないんだ。」
すると、実優の目が点に。
「病院?検査の結果なの?」
「そう。だから、今日は早く帰るね。」
実優はうなずいたけど、同時に心配そうな顔をして肩を叩いた。
「なんか...あったら言うんだよ?いつでも聞くから。」