生き続ける意味 **番外編**
「ばか。なんで謝るの?
俺は、よくここまでしてくれたね?って言いたかったんだけど?」
あたしは、すこしだけ笑ってうなずいた。
女の子の方を見ると、相変わらず冷えてるし、紫な唇。
大丈夫なのかな…この子。
「亮樹兄ちゃん、大丈夫だよね?」
けど、険しい顔。
亮樹兄ちゃんは、はっと顔を上げると。
「この子…もしかして、ヒカリちゃん?」
ヒカリちゃん…ヒ、ヒカリちゃんって!
「あの脱走してた子?!」
え、まさかこんなとこに…?
っていうか、あの時暗かったから顔良く見えなくて、覚えてなかった…。
亮樹兄ちゃんはあたしに毛布を突き出した。
「桜、悪いけど病院までついてきてくれ!ヒカリちゃんを連れてく!その毛布かぶせて!」
「わ、わかった!」