生き続ける意味 **番外編**








亮樹兄ちゃんが光の速さで準備すると、急いで病院へ行った。




「体温が下がってきていて、危ない状態です。

急いで採血して、応急処置して!!」




「はいっ!」





あたしはただ、亮樹兄ちゃんや看護師さんが動いているのを見ているだけだった。



こういう時、すぐに反応して動けるってすごいなぁ。


瞬時に患者さんの病気がわかったり、原因がわかるってすごい。




あたしは、ここにいると邪魔だよね…。



待合室に戻り、イスに座った。



もうナースステーション以外の明かりは無くて、廊下は暗い。




初めて来た時は怖いと思ったけど、もう慣れた。





カチ、コチ、という時計の秒針が響く。




特にやることもないし…なんだかんだいって、もう23時をとうに過ぎてるし…。





なんだか、眠いなぁ…。





そのまま長椅子にごろんと横になった。



イスはひやっと冷えていて、足は寒いけど…眠気の方が勝っていた。





次の瞬間には、もう意識は途切れていて、いつの間にか眠っていた。



< 47 / 212 >

この作品をシェア

pagetop