生き続ける意味 **番外編**
*消えない過去
「さーくーらー!」
うわぁっ!びっくりしたぁ…。
あれから一夜明けて、学校。
寝るのは遅かったけど、起きる時間は変わらず早いから辛い。
もう…実優?なによ、そんなに張りつめた顔しちゃって。
「桜、昨日病院いたって本当?なにかあったの?!」
今にも襲いかかってきそうな勢いで言ってきた。
え…なんで知ってるの?
「翔から聞いたの!びっくりして桜の所に駆けつけちゃったんだよ…。」
あ…なるほど。
実は、今日の朝に偶然あったもんだから、昨日のことを聞いてもらっただけなのに。
さては実優。翔の話最後まで聞かずに、あたしの所に飛んできたな。
なんだか笑いがこみ上げてきて、クスッと笑った。
「ちがうちがう。亮樹兄ちゃんの付き添いで病院に言っただけ。
べつに体調悪かったわけじゃないよー。」
あたしがそういうと、実優は力が抜けたようにしゃがみ込んだ。