生き続ける意味 **番外編**
キーンコーンカーンコーン
1日が始まるちょっと憂鬱なチャイムがなり、それと同時に担任の先生が入ってくる。
「起立ー礼ー。」
「おはようございまーす。」
なんだか元気のない声が教室に響き、いつもの授業が始まる。
先生は、黒板に書き始めると、あたしたちもノートを広げる。
筆箱を開けると、ころっと折り鶴が出てきた。
赤くて、ピンと綺麗に折られている鶴。
これを見ると、思わず微笑んじゃう。
だって、これは晴ちゃんとあたしの思い出だから。
そっと撫でて、机の上に置く。
たまーに、こうして授業中に置いてることがある。
そうすると、晴ちゃんが見てる気がして頑張れるんだよね。
窓の外を見ると、青色の澄んだ空がどこまでも続いてた。
晴ちゃん、今どこにいるんだろ。
空の上?それとも、晴ちゃんのお家?
あたしの近くにいてくれたりするのかなぁ…
病院、はないか。