生き続ける意味 **番外編**
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あたしが、退院して学校に復帰した帰りのこと。
あたしは、晴ちゃんの家に向かっていた。
病院から20分くらいの所。
だから、亮樹兄ちゃんからもらった住所を手に、バスで。
あたしの家から、一旦病院まで乗って、それから乗り換えするんだけど…。
病院についてから、晴ちゃんの家のバス停まで行くバスに乗りながら、思った。
晴ちゃんは、いつもこのバスに乗りながらいろんなことを思ってたんだなぁって。
検査する日も、結果が出る日も、病院を宣告された日も、余命宣告をされた日も…。
どんな気持ちだったんだろ。
あたしは、分からなくもない。
けど、あたしは「治る可能性がある病気」だった。
晴ちゃんは「治らない病気」。
同じ病気だけど、全然ちがう。
気持ちなんて…辛さなんて、わからないよ。