生き続ける意味 **番外編**
ドキドキしながら待つと、女の人が出てきた。
肩より少し下まで伸びた髪。
目尻が垂れ下がっていて、ぱっちりとした目は、どこか晴ちゃんに似てる。
女の人は優しく微笑んだ。
「もしかして…あなたが桜ちゃん?」
名前を呼ばれた瞬間、ドキッとした。
なんで、知ってるんだろ。
「は、はいっ、そうです!初めまして…!」
お辞儀をする。
女の人は、にこっと笑うと、玄関のドアを開けてスリッパを出した。
「初めまして。私は晴の姉の涼華(スズカ)と言います。
寒いでしょ?ほら、中に入って?」