生き続ける意味 **番外編**
12月6日
体が、動かない。だから、お母さんに、私の代わりにノートに代筆してもらった。
私、今まで何してたんだろう。
病気だってわかってから、ただあたふたして、不安になって。
怖い、苦しい、つらいばっかりで。
けど、それが当然と思ってたの。私は、病気だから、苦しくて当然だし、辛くて当然だって。
けど、桜ちゃんと出会って、違うんだって初めて思えた。
桜ちゃんは、今回が初めての病気じゃなくて、再発らしい。
何回も、かかっているのに……桜ちゃんは笑顔をたやさない。
明るいし、優しいし。
私なんかと違って、強い。
だから、私も変わらなきゃって思った。
変われるって思ったよ。
それからは…だんだんと、前向きになれるようになった。
けど、この前桜ちゃんと会った時、ケンカしちゃった。
ひどいことした…謝りたかったけど、桜ちゃんに今は会えない容態らしいから…。
桜ちゃんが元気になるまで待って、絶対に謝る。
そうしたかったけど、私の方の体が持たないかもしれない…。
もしそうだったとしたら、ごめんなさい。
何も言えずに、私が先にいなくなっちゃったら、ごめんなさい。
けど、これだけは聞いてね?
私は、桜ちゃんと出会えたから、変われた。
桜ちゃんは、私の恩人だよ。
大切な人だよ。
だから、桜ちゃん。絶対に、生きてください。
私よりも、もっと、ずーっと長く。
最後に。
私と出会ってくれて、友達になってくれてありがとう。
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