生き続ける意味 **番外編**
* 揺らぐこころ
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そんなことも、あったなぁ。
晴ちゃんのお家にお邪魔した時、ほんとによかったって安心ししたもん。
「ね、桜?」
そんな事をぼんやり考えていた下校途中、実優に顔をのぞき込まれた。
「あ、うん。なに?」
実優はなぜか照れくさそうに笑うと。
「桜さ、部活は入らないの?」
ドキリ…
そ、そうだった。部活…
退院してから1ヶ月は、体を無理させないように部活はまだ入るのやめといたけど…。
検診も大丈夫だったし…そろそろ考えなきゃね。
あたしは首をかしげて笑った。
「うーん、考えてなかった。けど、なにか入りたいなって気持ちはあるんだけどね。」
そう言うと、実優は途端に目を輝かせた。
え、な、なに…。
実優は、あたしの手を握った。
「ねぇ、桜。…もう一度、水泳部に入る気はない?」