生き続ける意味 **番外編**
ところ変わって、病院。
あのあと、すぐに救急車が来て、実優とふたりで乗せてもらい、病院に来たわけですが…。
「どーして、こうあたしは何回も何回も病院に来なきゃ行けないんだ……。」
はぁ…やっぱあたし、病院に呪われてるんじゃないかなぁ…。
待合室で、本気の本気でそう思い出した時、処置室のドアが開いた。
出てきたのは、身長が高くて、目がキリッとしていて……この人は…。
「ゆ、佑真先生?!」
あたしは思わず大きな声を出してしまった。
佑真先生は、あたしが入院していた頃にもお世話になった。
ヒナの主治医で、亮樹兄ちゃんと同僚のお医者さん。
そんなあたしを見ると、びっくりして笑う佑真先生。
佑真先生は付けていた大きいマスクを取った。
「えっ、久しぶり桜ちゃん!元気にしてた?」
入院していた頃と変わらず、明るい声で話しかけてくれた。
あたしは首を縦に振る。
「元気ですっ!今、学校も行けてて……あ、それより…ヒカリちゃん、どうですか?」
突然の再開にびっくりしたけど、今はヒカリちゃんが心配だ。
すると、佑真先生も笑った。