生き続ける意味 **番外編**
そんな感じに、勝手にどんどん想像を繰り返し、ひとりで緊張していると。
佑真先生の手が、あたしの頭に乗った。
「え…?」
すると、佑真先生はどこか苦しそうに微笑む。
「桜ちゃん… ヒカリちゃんと、話してあげてくれないか?」
………え。
あ、え?ヒ、ヒカリちゃん…?
と、話してあげる…?
そ、そんなこと…?あたし、てっきり佑真先生がすっごい真剣な顔してるから、もっと重大なことかと…。
今までの緊張が一気にほどけた。
「いいですよ!あたしも話してみたかったし…。でも、どうしてですか?」
すると、佑真先生はヒカリちゃんがいる処置室の方を見つめた。
「あの子、ここに来てからずっと、何も話してくれなくて。
いや…返事だけかな?するのは…。それも、うなずいたり、首を振ったりくらいで。」
えっ…。でも、さっきあんなに叫んで、起こったようにあたしたちに言ってたのに…。
ますます謎が深まる。
…けど、同時に。
ヒカリちゃんへの親近感がどこからか、わいてくる。
あたしも、ここに来た時は…そんな感じだったから。
それに、ヒカリちゃんが言ってたことは、他人事に思えなくて。
なんか、前のあたしと似てる気がして……。