めはくちほどに
どうして知っているのよ星子……!
「眠る場所がないでしょう」
「お姉ちゃんと同じ部屋で眠らないの?」
「え!?」
「二人付き合ってるんでしょう」
私は米を噴きそうになった。河上のことをあーだこーだとは言えない。
尤も、噴いてはいないけれど。
葉苗の言葉に「違う」と否を示す。
「なあんだ、つまんない。でも泊まっていってくださいよ」
「久しぶりにトランプしたい」
「しようしよう!」
若い子のパワーって時に凶器に感じる。
私はもうついていけないのと同時に、副社長が泊まることに反対もできなかった。