めはくちほどに

プリンを食べ、トランプを散々した後、二人は早々に眠そうな顔をして部屋に帰って行った。

「結構早寝だね」

「うちは朝早いので。起きないと朝ごはんないんですよ」

「ああ、なるほど」

時計を見ると、終電が出ている時間。本当に泊まるつもりらしい。

いや別に、この家に副社長がいるのが嫌とか襲ってきそうとか思っているわけではない。

むしろ誰かが副社長を襲うのではという不安の方が……。それは置いておいて。

「お風呂入ってください。海都のジャージなら多分入りますよね」

「たぶん」

トランプをケースに入れて、立ち上がろうとする。

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