めはくちほどに
もう眠るか、どこで眠るか。
「緋咲ちゃんの所で眠らないんですか? 未成年がいるので変なことはしないでくださいね」
「そこまで釘を刺されると、前振りかなと思うよ」
「違いますよ」
とりあえず副社長はリビングに眠ることになり、毛布を出した。
自分の部屋に行って布団に寝転ぶ。目を瞑る。
暗い夜が続いたときは、ただひらすら眠ることだ。
もしかしたら、雨かもしれない。嵐になっているかも。
でも、きっと目を開けたら朝だ。
朝は誰にでもやってくるんだ。