めはくちほどに
昔は殆ど喧嘩なんてしなかったのに、星子も大きくなったものだ。なんて成長を感じる。
「緋咲ちゃん、これ持って行って良い?」
「うん、お願い」
海都がお盆に乗ったアイスティーを運んでいってくれた。
ケーキ戦争は決着がついたらしく、静かにケーキを食べている。なんだかんだお姉ちゃん、星子、葉苗は隣合って座っていた。
「鷹村さん、若いよね。私の六つ上には見えない」
「それって若い人に言われて嬉しいと思って良い言葉なのかな」
「あたしと同い年だって言っても騙せるよ」
「それは私も思ったあ」
「鷹村さん、私と付き合おうよ」