お茶にしましょうか
「江波くん。私は…」
私はもう、ここで言ってしまうべきとしか思えませんでした。
この機会を逃してしまえば、もう二度と、この方と会えなくなってしまう可能性もあるのです。
もし、ここで私が言いあぐねれば、私は一体、どうなってしまうことでしょう。
きっと二度と純粋な気持ちで、前を向くことが、出来なくなってしまいそうなのです。
後悔する私のことを、私に嫌われてしまうやもしれません。
そのようなことは、何があっても、絶対に嫌だと思いました。
私の大いなる決心を、江波くんにどうしても、聞いていただきたいのです。
受け入れていただかなくとも、良いのです。
ただ聞いていただければ、それで私は満足できるのです。
しかし、これは、私の強がりなのです。
満足できるだなんて、私にとっても、真っ平な嘘だと思います。
それでも、私は言います。