私の名前
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私が連夜と付き合って1ヶ月の時だった。
忘れ物を取りに教室に戻った。
・・・それがいけなかったんだ。
「なぁ、連夜。・・・本当にこれでいいのか?」
紗奈の彼氏の朔久(さく)くんがいた。
朔久くんも連夜に劣らずかなりのイケメン。
「・・・あぁ」
この声は連夜だ。
「お前、凛(りん)ちゃんのことが好きだったんだろ?」
「・・・・・・」
「いくら名前が同じだからって、紗奈の友達の鈴音ちゃんを利用するのは間違ってる!」
朔久君のその言葉で、全てを悟ってしまった。
連夜は私ではない別の”りん”さんが好きだってこと。
私のことは好きじゃないってこと。
そして・・・・・・
私を”りん”さんと重ねて見ているってこと。