完璧秘書の可愛い弱点
はっ!

『ゆ、め...?にしても...』

あの男の子は誰だったのかしら...?

あの時の景色や、男の子の顔とか、覚えてるのに...

名前だけ...聞こえない

そういえば、あの時の花園は...実家にある花園にそっくりだったわ...

そこまで考えて今日は実家に帰らないといけないことを思い出した

顔を洗って、朝ごはんを食べる

...最後に家族とご飯を食べたのはいつだったかしら

記憶をなくしてから家族と気まずくなっちゃって...

だ、駄目そんなこと考えちゃ...

『行かなきゃ...』

私は準備を整えると家を出て、実家に向かった

まぁ、電車を使って数時間、とかじゃないから車ですぐなんだけど

あ、見えてきた

相変わらず豪邸みたいね...なんて思いながら車を停める

そこには綺麗な花園とプール、大きな建物があった

花園は建物の手前にあるため、間の道を通らないと建物に着けない

花園は綺麗で好きだけど...道が長いのよね...

私は長い道にため息をつきつつ、歩き出した
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