完璧秘書の可愛い弱点
ー瑠羽ー

『あ、私こっちだから。また明日ね、弟君お大事に』

「うん、ありがとう。また明日」

美香と別れて一人で歩く

一人、ねぇ...昔の私も一人だったのかしら...?

っ!まただ...また昔なんて気にしてる

返ってこないの!過ぎたら、返ってこないの...

頭の中に埋め込むように心で呟く

そんなふうにずっと呟いていると、いつの間にか家に着いていた

『おかしいっ...おかしいわよ...!』

なんで、なんで...

『思い出したい、なんて...』

なんで、なんで...

『あのブレスレットが...!』

なんでなんでなんで!

『社長の、顔が...!』

あの、真っ直ぐな瞳が...

声が...顔が...

脳裏に、浮かぶの...?

ああっ、もう!分からない...

分からないわよ...!




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