Contrary
『ほー?
誰だっていうんだ?』
「相変わらず白々しいですね。
そういう所、嫌いじゃないですよ?炉宮さん」
その名前を呼んだ瞬間、炉亜が目を見開く。
そんなに目を見開いたら目が落ちそうだな。なんてどうでもいいことを思う。
『……正解だ、悠葵』
深く被っていたフードを取る。
『なんでわかった?』
ミヤとしの髪のセットをくしゃりと乱して笑いながら聞くと悠葵は苦虫を噛み潰したような顔をした。
「当て付けのようにこのアドレスで送ってきたのに、分からない訳が無いでしょう」
『まあ、そりゃそうだわな』
「指示したのは誰ですか?」
『それはアオの独断だ。レキに怒られてたぜ?』
お前は他の奴らのことも分かってるんだろう?と問いかける。
Tenebraeのミヤ=俺だと分かった炉亜もほかのメンバーの事が分かったらしい。
「双子と響葵さんだね」
『御明答』
「ちょっと待って!
双子はもう喧嘩はしていないはずよ!?」
「「「「粃……?」」」」
『おいおい、“姫”。甘く見るなよ。
今はあんまり手は出してないから落ちてはいるがな。
全く出来ねぇわけじゃねぇよ?特に史桜はな』