Contrary
side 鈴桜
今日は入れ替わってないよ。
史桜がしばらく入れ替わらないって言ったから。
僕も入れ替わらないつもりだったから、やっぱり考えることは同じなんだなって思った。
「ねぇ、史桜」
「なぁに、鈴桜」
前の席で携帯を触っていた史桜を呼ぶと史桜は首を傾げてこちらを見る。
……双子だし、同じ顔だし、僕も同じ仕草したりするけどどうしてこうも可愛いのか……。
軽くブラコンなのかなぁ。
「ねぇ、鈴桜!なぁに!?」
「え、あぁ……ごめん」
「もぅ……呼んどいて惚けるのやめてよね」
ムッとしているけど、そこまで怒っていないからよしとしよう。
「今朝の話なんだけど」
「今朝……あぁ、嫌な予感の話?」
「そうそう」
今朝、史桜が学校に行きたくないと言った。